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大統領はダンキンドーナッツの不買を大衆に訴えている。なぜか?ダンキンドーナッツは、とても美味しいドーナッツなのに、どうしてそんなことを提唱するのか?
インクワイラー紙(The Philippine Daily Inquirer)はドゥテルテ大統領の政敵である自由党寄りで、しばしば大統領を攻撃してきた。そして大統領はインクワイラー紙が過去においてしかるべき税金を払っていなかったことを発見したのである。自民党寄りだったので、自由党の政権の時代には、税金の面でいろいろと便宜を図ってもらったようだ。税金として国家に納めるべきお金のかなりの部分は、アキノ陣営の選挙資金に使われたと言われている。
大統領は税金を支払うように、そしてその税金は民衆のために使う予定だと述べている。そして、フィリピンのダンキンドーナッツはインクワイラー紙が所有している。大統領は税金を支払うまでは、ダンキンドーナッツをボイコットしようと述べているのである。
それに対して、インクワイラー紙はダンキンドーナッツ社を所有していないと主張している。厳密に言うとそうなるが、インクワイラー紙の会長であるMarixi Prieto とその家族が所有しているので、実質は所有していると言えるだろう。
さて、今後はどのように展開するか、注目される。ダンキンドーナッツの売り上げは落ちるのか。
ドゥテルテはサウジアラビアを訪問して今はカタールを訪問中である。中東には昔からフィリピン人の出稼ぎ(OFWs=Overseas Filipino Workers)の多い地域である。訪問先でも大統領はフィリピン人のOFWから大歓迎を受けている。
大統領はサウジアラビアで、フィリピン人で服役中の人々の恩赦をお願いしている。サウジアラビアには700名のフィリピン人が服役中であり、そのうち23名は死刑囚である。ドゥテルテは恩赦や刑の短縮をお願いしているのだが、今のところは釈放されたとのニュースはない。
ドゥテルテは演説でも冗談が多い。ダバオではラポラポという魚はおいしい。まるまる太っているからだ。麻薬売人の死体を海に投げ込んでいるのでラポラポはそれを餌にして太っていると述べている。また彼はgreen jokes (性的な冗談)も連発する。今も自分はバイアグラを使っているとか。最初の妻のエリザベースはドイツ人の血が流れているので、性的に強かった。しかし、今の内縁の妻は性的には modest であり、楽だとか述べている。日本で大統領がこんな会話を連発すれば、不謹慎と眉をひそめられることは間違いない。まあ、ドゥテルテの個性故に許されているのか。