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昨日の記事に、三人の若者が「フィリピンのスラムに行って子供達を勇気づけるという企画をしている」と語った。ところで、その彼らが計画を断念したという話を聞いて、改めて彼らのサイトを訪問してみた。すると以下のように、すでにサイトは削除されていた。

私自身、この計画に関する人々の意見はどうなのか。Twitter などでは以下のような反応が見られる。
しかし、あのフィリピンのスラム街クラウドファンディング。「子供達と会話したい。夢を与えたい」が動機みたいな事書いてあるんだけど、
・そもそもタガログ語喋れるの?
・夢を与えるって具体的に何?という疑問が湧いてきて、企画書としてもすごい問題があるというか。
— dragoner@日曜東U-17b (@dragoner_JP) 2018年7月3日
あるいは次のような反応もある。スモーキーツアーズなどで経験を積んだらどうかという意見だ。これは私の記事にコメントしてくれたKen2さんも同意見である。
【SYNODOS】ゴミ山のスラムを観光地に――フィリピンの貧困支援NGO「スモーキー・ツアーズ」/堤祐子 / 都市交通計画、都市貧困 https://t.co/qkstGTWYzG
例のスラム街に一週間滞在しようというクラウドファンディングだけど、ちゃんとしたNGOが社会見学の一環としてスラムツアーやってるんだよなぁ。
— 吉良青劉 (@redcrab_library) 2018年7月4日
今回の件だが、Twitter 上で様々な意見があった。スラム訪問は若者たちにとって通過儀式であり、困難に面したとしても若者たちを大きく成長させてくれるだろうという意見もあった。
しかし、多くは計画は浅はかだ、とか、スラムの住民の気持ちを無視しているなどの意見だ。それによって炎上というべき現象になってしまった。若者たちは計画を撤回したのだが、このような撤回も彼らにはいい勉強になったろう。
10年ほど前に、2週間ほどマニラ郊外に滞在したことがあった。スラム街に隣接した住宅街に滞在していたのだが、朝になると、スラム街から、妊娠した女性が頭の上にカゴを乗せて、毎朝、野菜を売りに来たことを思い出す。
自分の家の庭で育てた野菜だそうだ。グライ、グライ(野菜)と叫んで住宅街を歩き回る。アンパラヤ(ゴーヤ)、タロン(茄子)、オクラ(フィリピンの言語でも「オクラ」は「オクラ」と言う)などを売っていた。家人は安くて美味しいと喜んで買っていた。
あの妊娠した女性は無事に子供を産んだだろうか。順調に育っているとしたら子供は10歳ぐらいか。小学生かな。将来は、無事に学校教育を終了して自分の望むような人生を歩んでいければと願う。