スポンサーリンク


ミンダナオ島南部のマラウィ市での戦いはまだ続いている。もう一か月以上だ。初めは数日でテロリストを制圧できると思われたが意外と長引いている。戒厳令もまだ続く。

100名程のテロリストが未だに抵抗している。市民を100名ほど人質に取り、さらに戦闘地域には300名の市民が取り残されているそうだ。

フィリピン軍は弱い。これが私の印象だ。テロリスト側は、スナイパーが建物内に隠れて必死で抵抗する。狂信的であり、死を恐れずに戦う。一方のフィリピン軍は、死を恐れる普通の人間の集団である。

フィリピン人の生き方はのんびりしている。悪く言えば、職務に命がけで取り組むことはしない。軍人も命がけで戦うまでの決意はない。テロリストと鎮圧にあたる軍とでは気合いの入れ方が異なる。

さて、いつまで続くのか。twitter の一つに破壊された市内の状況の写真があった。これでは、戦いが終了して、市民が戻ってきてもしばらくは正常な市民生活は難しいようだ。

戦いは38日目だ。

ドゥテルテが大統領になってから、1年ほどたった。当初は彼はイスラム教徒の和解を目指して、高度の自治権を与えることも考えていた。しかし、今回のテロリストの攻撃などで彼も考えを変えるだろう。

先日のFox News を聞いていたら、イスラム過激派はアジアに拠点を作ろうとする動きがあるそうだ。ISISに代表される過激派は戦いを全世界的に広げようとしている。それが自らの歴史的使命と考えてるそうだ。アジアに強力な拠点を作ることが目標となっている。イスラム教とキリスト教徒のの世界的な抗争の一つがフィリピンに生じている。

イスラム教は歴史的に見れば、南から北上してきた。マレーシア、インドネシアからフィリピンへと伝播したのだ。そして北からは、スペイン人の手によってカトリックが広まってきた。二つの宗教とも高度な教義体系を持った宗教であり、当時アニミズムしか持たないフィリピン人にとっては、魅力的に見えたのだ。多くの人々がどちらかの宗教に改宗した。

いずれにせよ、ミンダナオ島がイスラム教とキリスト教の接点となってしまった。この接点では、昔から衝突が起こる。モロ民族解放戦線との戦いは続いたが、現在は和解が成立している。今は過激なアブサヤフが戦いを続けている。今回のテロリストの戦いは外国人の参加があることが特徴的である。おそらくISISのメンバーだろうと言われている。

フィリピンを悩ましていたイスラム教徒のテロ事件は続く。ドゥテルテは何とか歴史的和解を図ったが、彼の努力は成功していない。穏健派との和解は前政権の時に成立しているが、過激派の取り込みには成功していない。

歴史的にフィリピンを悩ましてきたイスラム教徒のテロ問題。ドゥテルテ大統領ははたしてこの難局を乗り越えられるか。

スポンサーリンク