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ドゥテルテが来日して、新大統領にあまりなじみのなかった日本人もかなり彼の人柄に触れることができた。彼の来日の目的は達成されたと言えよう。ここでも在日フィリピン人との会合では反米感情を示した。

なぜ、彼はそんなに反米感情を示すのか。ドゥテルテが大統領になってから、フィリップ・ゴールドバーグ駐フィリピン米大使と会合した。その時に、ゴールドバーグ大使は上から目線でドゥテルテに人権問題について意見をした。ドゥテルテは「自分は大統領だ。一介の大使が大統領に指示するのか」と抗議したそうだ。

大使にすれば、麻薬売人の殺害に対して憂慮を示したのだが、ドゥテルテにはかちんときたようだ。彼はCIAが自分の命を付け狙っていると冗談半分で言っているが、半分は本当の懸念かもしれない。

ドゥテルテは気さくな格好であまり金に執着しないようだ。選挙戦でもかかとが取れかかった靴をはいて各地を飛び回っていた。服装も、あまり高級とは見えないポロシャツ姿である。ただ、日本にはフィリピンの正装のバロンタガログやスーツを着て会議に参加していた。

アントニオ・トリアネス上院議員が、ドゥテルテは億万長者でどこかに金を隠していると言ったら、彼は「自分が億万長者ならば、子どもたちをアメリカに留学させたし、癌にかかっている妻(前妻、今でも彼は面倒を見ている)のためにアメリカの病院で治療させたはずだ」と反論した。しかし、どう見てもドウテルテは金を持っているようには見えない。

彼はハイスクールを7年掛けて卒業したそうだ。その当時のフィリピンでは中学と高校が一緒になっていてハイスクールと呼ばれる。それは5年間の履修年だが、彼は2年間も留年したのだ。母親から叱られたそうだ。その他の母の思い出として、ドゥテルテはビリヤードが好きで勉強しなかったら、母親から棒で叩かれたそうだ。ドゥテルテは「母が生きていれば訴える、child abuse(児童虐待)でだ」などと聴衆を笑わせる話術の巧みさもある。

とにかく、今回の中国と日本訪問は大成功だったようだ。彼はすぐにダバオに帰ってその成果報告を聴衆の前で語った。もちろん微妙な外交上の秘密は語らないが、できるだけ大衆に直接伝えたいという姿勢は好感が持てる。歴代の大統領は、外国訪問から戻っても何も語らず、自分のお気に入りのジャーナリストだけ呼び寄せて、話をするという形で国民に報告した姿とは対比的である。

ところで、中国とフィリピンの領土問題となっていたスカボロー礁だが、中国は公船を引き上げたそうだ。そして、このあたりの海は再びフィリピンの漁民が漁をすることを認めたそうだ。ドゥテルテは外交上手と言えよう。中国から膨大な資金援助を約束させて、さらには日本からもある程度の資金援助の確約を取り付けた。新大統領はこれまでのフィリピン大統領の中では型破りであることは間違いない。

wikipedia より
wikipedia より